お楽しみさまです、松本です。
食べ方を変えると、生き方が変わります。
6月にキッチンスタジオ※「典座」をオープンしたんですが、
その際に、どうしても譲れなかったもの。
そのひとつがガステーブル。
お節介で、過保護なセンセーがついた
家庭用のガステーブルは不要。
火加減ぐらい自分でコントロールしないで
美味しい料理できないでしょう。
よく家庭用のガスコンロは火力が弱くて・・・
だから上手にできない!
なんて言われますが、
確かに家庭用コンロは火力は弱いかもしれませんが、
問題は火力よりも、鍋底と火口からの距離なのです。
業務用と家庭用の違いは、五徳の高さ。
五徳というのはコンロの上に乗っかっている台のこと。
家庭用は火口から鍋底までの高さが近い為、
炎が鍋底にダイレクトに当たり、
火力が強くなってしまいます。
つまり家庭用のコンロは、
短時間で高温(強火)になりやすい構造なのです。
素材を焦がしてしまったという
失敗は鍋底と炎の距離のコントロール不足が原因です。
では火加減の確認をしましょう。
●弱火
コンロの火口から鍋底の半分くらいに炎のてっぺんがある状態。
●中火
炎のてっぺんが鍋底に丁度当たるか当たらないかの状態。
●強火
炎が鍋底に勢いよく当たり、鍋底全体を熱している状態。
ちょっと火加減を意識してお料理してみましょう。
家庭でつくる野菜料理にはまず強火は必要ありません。
中~弱火でお料理すればまず失敗はないでしょう。
それにしても美しい炎だな~、
火遊びしたくなる。
※典座とは禅宗寺院の役職の一つで、次のような意味があります。
「典座の職は、大衆(僧)の食べるものを管理することにある。
しっかり精進し、季節や時節にあわせて調理をかえ、修行の助けとなれ」
季節の野菜に感謝しながら、食べる人の事を想い台所を預かる。
そんな修行の場でありたいとの想いをこめました。